恐るべき旅路 松浦晋也2005年08月15日 20時43分

恐るべき旅路 松浦晋也

  • 恐るべき旅路 松浦晋也
  • 朝日ソノラマ
日本初の火星探査機Planet-B「のぞみ」の計画・設計・飛行そして軌道投入断念に至るまでの全過程を丹念にたどったドキュメンタリーである。日本の宇宙開発の問題などにも切り込んでいる。
新聞などの軽薄マスコミはすぐに税金の無駄使いなどと陰口を言う。無駄は道路公団、年金などあらゆるところに転がっている。宇宙予算が今の百倍になってから無駄使いという言葉を使ってほしい。
「のぞみ」などで残念なのは2機ペアでの運用がされない所だ。バックアップや予備機があればトラブルの対処も出来るしノウハウの蓄積も有効に生かせる。それを許さないのが予算の少なさなのだ。
宇宙に興味がない人にこそぜひ読んでもらいたい。